暖めますか?【短編】
…今度こそ終わった。
結局、自分の気持ちも伝えられないまま俺の一目惚れは終わった……。
伝える以前に会話もほとんどしていないが…。
自分の行動力の無さと、自分の好きな人がこれから先輩の彼女になるかと思うと…急に悲しくなった。
…祝福しようと決めたのに
「おぅそうだ!これ拓海の分預かってきたから。」
先輩に替わって俺が肩を落としていると、踊るのを止めた先輩がチョコを差し出す。
『タクミさんへ』
明らかに先輩のより小さく、ラッピングも普通なそのチョコの上に、俺の名前が書かれてあった。
「お前の義理チョコ預かって参りました。どうぞ!」
そう言って、そのチョコを俺の机の上に置く。
本当なら嬉しいはずなのに、先輩の結果を知ってるだけに、余計惨めになる。