暖めますか?【短編】
「胸に“サンタのブーツのキーホルダー”付けて、バイトしてんの…。今はバレンタインだっちゅうねん!」
おっちょこちょいにも程があるよな〜と、根っからの関東人が関西弁で笑いながら言う。
…ブーツのキーホルダー?
…多分俺があげた物だ。
使ってくれてたんだ…そう思うと嬉しくなった…。
キンコーンカンコーン…
始業のチャイムが鳴り、先輩も仕事に戻る。
午後からも仕事が忙しく、その分気が紛れて、今の俺には丁度良かった。
そしてあっという間に、18時になった。
「お先に失礼します!」と1人また1人と営業2課を後にする。
「拓海くぅ〜ん!」
18時半を回った頃、先輩が俺の元にやって来た。
「これからディナーだから、お先にね!」
「お疲れ様です!…頑張って来て下さい。」
先輩は俺の肩をポンポンと叩きながら、今度いい子紹介してやるからと言って部屋を出ていった。