超能力者が高校生!?
透明人間
「やばい、スゲー眠い・・・」
昨日、俺の同好会への入会歓迎会と称して、白鷺がカラオケ大会を催したのである。そのおかげで俺の扁桃腺は完全にやられ、さらにその後の二次会で募り募った疲労と眠気が、現在俺を侵食中なのである。
そんな俺がいる横で、白鷺は昨日のカラオケ大会について土田と談議していた。藤沢というと、まだこの部室には来ておらずまだ掃除中のようだ。1つ学年下のやつが、俺にまだ敬語を使わないのはどういうことだろう。心を読んで、少し高嶺の花にでもなったつもりでもいるのだろうか?いつの間にか、白鷺と土田は口げんかになっており、白鷺の周りでは物がくるくる回っており、土田の頭では雷がゴロゴロと音を立てていた。
知ってると思うが、こいつらは皆超能力者である。白鷺は見た通り念力の持ち主。見ただけではわからないが、実際にそうである。
土田は天気を自由自在に操る最もわかりにくい能力のやつ。賢そうな面してんのに口の悪そうなやつ。
まだここにきていない藤沢は人の心を読む力を持っている。性格は最悪で敬語は一切使わない。白鷺にしか見せない別の人格もまた最悪だった。
そしてこの俺、坂上恭介。まだみんなには言ってないが植物を操る力を持っている。進化させたり枯れさせたり、時には武器に使えるかもしれない。使ったことはないんだが・・・。そして、人体再生。どんなに傷をつけられてもすぐに修復する、いわゆる不死身なのだ。
こんな変なやつばっかりが集まってるのはここ、超能力者同好会。由来はわからないが、土田曰く超能力者たちの逃げ場だという。世界では超能力者たちへの迫害があり、それから逃れるための砦ともいう。砦ね・・・。
今のところ、この同好会には4人しかいないのだが、俺たちはまた新たなメンバーを加えることになるのだ・・・。

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