超能力者が高校生!?

趣味

坂上恭介と白鷺真希がコンビニでたたずんでいる頃、土田直輝と藤沢凛は喫茶店で休憩していた。直輝は震える手で、凛は静かにコーヒーを飲んでいた。
「まさか・・あんなやつが・・・!どうしてあんな力を・・・?」
どうやら直輝は、さきほどの勝負で恭介が使った力に疑問を抱いているようだ。
「凛、お前は何も知らないのか?」
「・・・知らない」
そう言うと凛は、コーヒーを飲み終え、持っていたかばんから本を開きだした。
「お前、よくこんなときに本が読めるな?」
「・・・暇」
「そうか」
そう言うと直輝も自分の世界に入っていった。かばんからゲームを取り出しプレイした。ジャンルはバトル対戦で、直輝はすばやく敵を倒していった。コンボが決まるたびに、戦いの時と同じ笑みを浮かべていた。
「なあ、凛」
「何?」
ゲームをしながら凛に尋ねた。
「お前、どうして超能力者同好会に入ったんだ?」
「・・・」
「確かお前は、坂上が来る前日に入ってきたな」
「どうして?」
「心の中でも覗いてみろよ」
凛はあきれたようにまた本を読み始めた。
「ところで、何読んでるんだ?」
「・・・インビジルマン」
「インビジルマン?・・・透明人間か?」
「そう、透明人間」
「お前が透明人間の本を読むってことは、普通の人間が人間の体についての本を読むようなもんだぞ」
「・・・暇」
「あっそ」

「仲直りはしないの?」
珍しく凛から話が切り出された。凛から話が切り出されるのは、ほとんどまじめな話をするときだけだ。
「急に何だ?あいつと仲直りしようがしまいが、お前には関係ないだろ」
「・・・気になる」
「何が?」
そこから凛は黙り込んでしまった。本を読んでいるわけではなく、ただうつむいていた。
「おい、何か変なこと言ったか?」
「・・・なるほど。そういうことね」
「てめぇ・・・!俺の心を読んだな・・・?」
直輝の周りには電気が発生し、喫茶店の電気がチカチカと点滅し始めた。客は少しどよめいていたが、電気はすぐに元に戻っていった。
「わかってる」
藤沢の返答を聞き、直輝はコーヒー代をテーブルに置いて店を後にした。
「・・・ふ」

< 23 / 36 >

この作品をシェア

pagetop