da capo
一重の目を細くして、まるで、そよ風が頬をかすめたように、そうっと。

「下手なんて嘘ばっかり」

それから、こう付け足したわ。

「レイの声……好き……かもしれない」



そしてもう一回、風みたいに微笑んだの。





後にヒロくんがレイに教えてくれたことなんだけど、彼、昔音楽をやっていたそうよ。

自信がなくて人には言えなかったらしいの。

でもね、この時不思議とメロディーが浮かんだんだって。



「……オレの作った歌、歌ってくれる?」



ヒロくんは、彼が歌を作って、レイが歌う――そうやって2人で曲を作りたいって言っていたわ。
< 13 / 43 >

この作品をシェア

pagetop