あたしの執事
「桜井さん、初日から遅刻はないでしょう。」



にこにこしながら突如割り込んできた声の主の方を愛梨と少女は同時に振り向いた。



「「店長!」」


「ああ、丁度よかった、渚さん。こちら、今日から…」


渚と呼ばれた栗色の髪をした少女は拳を握りしめ、わなわなと肩を震わせていた。



「ん?渚さん、具合でも悪いのかい?」


「っんたのせいでしょ!こぉの馬鹿店長っ!!」


渚は、目をぎらぎらさせながら、怒りをあらわにした。


「全く、副店長の、この私に何一つ相談なしで。言う機会なんて一緒に住んでんだから、いくらでもあんでしょうが。しかも、しかも。」


指をびしっと愛梨に向けながら言った。



「何、中学生、たぶらかしてんのよ!」
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