人生色々。寝子生だって、色々である。
 どうやら吾が輩は、本日からこの家で暮らす事になったようだ。しかし、汚いし狭い家だな。
 文句を言ったところで、この家で暮らさない以上、外で暮らすハメになりそうだし……屋根があるだけよしとしようか。
 手洗いと飯、これだけはきちんとやってくれる無礼者達めだが、吾が輩はまだ……不安の方が大きい。
 とりあえず、奴らの縄張りに危険がないか、パトロールする事にした。

──特に、これと言った危険はないようだ。ならば、そろそろ落ち着く場所でも探すとするか。

 しかし無礼者達は、寝るといって電気を消し。適当に落ち着ける場所を探し……吾が輩も仕方なく眠りにつく事とした──。




 しかし翌日。吾が輩は又どこかへ連れて行かれる。"ちゅうしゃとてんてき"をするとかいう女が、無礼にも吾が輩の体に触る。
 余りの無礼さ加減に、威嚇してやったが、女め言う事を聞かぬ。仕方ないので噛みついてやろうとしたところで、やっとやめてくれた。
 "かご"とやらにさっさと戻り、家に帰って貰えた。やれやれ。
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