answerS

「俺できるかな…、なんでシッキョウは初めてなのにあんな…避けられるんだ…?」


シッキョウが15分と言う短時間で汗だくになっている様子を見てチカは弱気な発言をする。


「やめとく…?僕も無理矢理にはさせたくない」


チカは僕の目をじっくり見てから目を伏せた。




「………やるよ、俺も強くなりてぇから」

チカの含みのある言い方が気になったけどそこまで深くは考えず、制御室を出て行くチカの背中を黙って見送った。


含んだ言い方をするチカが少し気になったけど、朝早くからの仕事の疲れでそこまで気が回らなかった。






この日の二人の成績は初めてにしてはよく頑張ったと思う。


シッキョウは5、チカは3回避けることが出来た。


二人は慣れない暗闇で戸惑っただろうに僕の言うことを一つ一つよく受け止めてくれた。


時間も時間だったのでこの日はこれだけで二人を帰した。

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