キミと、世界の果てまで。



「み…らい、よ」



「ミライ?」



「そうよ、あたしの名前は赤羽未来(あかばみらい)…!」




ヤケクソに叫んだあたしの名前は、暗闇の中に吸い込まれていく。


それでも、名前が宙を舞った瞬間、イケメンの顔に少しだけ笑みが零れたように見えた。




「ミライ、か」



「ちょ…あたしが名乗ったんだから、アナタも名前を名乗ってよ!」



「レン」



「へ…?」



「ミライが名乗れって言ったんだろ?俺の名前」




―――レン。


死ぬ寸前だったあたしを救ってくれたのは、ブルーの瞳と銀色の翼を持つ、明らかに人間とは掛け離れた能力を持った、レンという名前のイケメン…。




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