キミと、世界の果てまで。



しばらく間を置いたおばさんは、頭を下げっぱなしのあたしに、優しく触れる。


そして、ゆっくりとあたしの身体を元に戻してくれた。




「そうよね…未来ちゃんなら、今の寛司をどうにかしてくれるわよね?」



「おばさん…」




今にも泣き出しそうなおばさんを、急いでレンが背中を擦りに傍に寄る。


何だかんだで、やっぱりおばさんも辛かったんだね。


自分の息子の元気な姿を、目に映したいよね?




「ありがとうございます。じゃ、あたし行ってきますね!」



「未来ちゃん、お願いね…」



「俺はおばさんの傍に居るから。何かあったらリビングに来いよ、ミライ」




おばさんと寛司の声に静かに頷くと、あたしはゆっくりと階段を上がり、寛司の部屋を目指す。


小さい頃から何度も訪れている、寛司の部屋。


それなのに、こんなにも緊張して、冷や汗をかいているのは初めてだった。




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