キミと、世界の果てまで。



―――レンは原因を知っている。


その事実を突きつけられた途端に、急にあたしの口は動かなくなる。


あれだけ達者だった言葉遣いが、これだけちっぽけなモノだと感じたのは、初めてかもしれない。




「ミライも薄々は気付いてると思うけど、俺はこの世界の人間じゃねぇ」




ある程度予想は出来ていたハズなのに、改めて本人の口から事実を聞くと、どうしようもなく苦しくなってくる。




「簡単に言い表すと、異世界から来たっていうのが一番近いな。とにかく、俺はこの世界とはまったく掛け離れた所から来たんだ」



「レンは、異世界から来た、地球を救う救世主って事…?」



「ま、そんな所だな。元々俺の職業は第一級騎士団長、要するに騎士団の中のトップでな。今回の地球滅亡の危機を救う為に、此処に派遣されたって訳だ」




難しい言葉のオンパレードで、スポーツしか脳のないあたしには、理解するのに一生掛かりそうな話。


とりあえず、話の要点をまとめると。




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