キミと、世界の果てまで。



「大丈夫だ、ミライなら」



「うん…」



「クロスもカンジ達の存在も、…俺も居る。ミライにはたくさんの味方が居るんだ。だから気にする事なく暴れて来い!」



「うんっ…!!」




そっと目を瞑る。

瞼の裏という巨大なスクリーンには、大切な人達の笑顔が走馬灯のように流れていく。



お父さん、お母さん、朱里、愛海ちゃん、寛司、きっと辛いよね?


あたしが弱いから、チャームの気配に早く気付けていたら、貴方達はきっとこんな目に遭う事はなかったのにね。



でも、それでも。あたしは身体を張ってでもチャームを封印してみせる。


あたしの大切な人達を助けてみせる。



だから、




「ミライ、そろそろだ。クロス握り締めて準備しとけよ」



「はいっ…!!」




あたしは初めて“戦い”というモノを経験してくるよ。




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