ヒサイチ
「でも、後から言われたらちょっとウェってならないかな?」
「もう食っちゃたものは同じなんだから、話のタネが一つ増えた方がいいじゃないか」
「そっ、そうかな?」
館内を廻りながら、ヒサイチは『マンボウは酢味噌で食ったら結構美味しかった』だの『深海魚なんてほとんどは食えたもんじゃないけど、ミズウオは結構いける』だの魚を見ながら食べる話ばかりしていた。
私は少し呆れて
「寿一君にとって魚って観賞するものじゃなくて、食べ物なんだね」
と言うと
「もう食っちゃたものは同じなんだから、話のタネが一つ増えた方がいいじゃないか」
「そっ、そうかな?」
館内を廻りながら、ヒサイチは『マンボウは酢味噌で食ったら結構美味しかった』だの『深海魚なんてほとんどは食えたもんじゃないけど、ミズウオは結構いける』だの魚を見ながら食べる話ばかりしていた。
私は少し呆れて
「寿一君にとって魚って観賞するものじゃなくて、食べ物なんだね」
と言うと