ヒサイチ

途中ヒサイチはコンビニに寄って、おにぎりやらサンドイッチやらおでんやらを買い込んだ。


『寿一君、帰るの?それなら私も自分の家に帰るよ』と言う言葉が何度も喉まで出掛かったのに引っ込んでしまった。


ヒサイチの気に障らないよう上手く言おうと思ったのがいけなかったのだろう。


私は妙に緊張して、ヒサイチの部屋には行かないという意思表示ができないまま、車は彼のマンションに着いてしまった。





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