ヒサイチ
着いた所はなかなかいい場所に建つ白亜のマンションで、見た瞬間にヒサイチには似合わないと感じた。
いや、今のヒサイチの外見には似合っているかもしれない。
だけど私のサイチのイメージからすると、彼はもっと不便な場所に建つ男ばっかりのアパートにでも住んでいそう感じだだからだ。
オートロックをキーセンサーで解除したヒサイチに向って、私はつい本音を言ってしまった。
「こんなところに住んでいるなんて以外・・・」
「何だよ。どういう意味だよ」