だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
缶ビールが、空になった。


「ねぇ、ワインあるけど飲める?」
冷蔵庫を覗きながら、淳也に言った。


「ワインか…。いいね。そうする」
淳也は、私に向かって言った。



ワインとワイングラスを、テーブルに運んだ。


「オープナーある?」

「あっ、待って。探すね。」
小走りでキッチンへ行き、引き出しの中を探す。


― あった… ―

良かった。
小さく、呟いた。


はい。
オープナーを、淳也に渡した。

ありがとう。
と言って、手際よくワインのコルクを開ける。


私は、淳也の仕種や指先に見惚れた。


「どうした?」
私の視線に気付いた淳也。


「ううん。何か、凄いと思って…」

「凄くないよ。皆、出来るよ」

「出来ないよ。私の知ってる、男の人は…」

淳也の顔が、曇る。
「何か、嫉妬するな。その、男達に…」

「あっ、ゴメン。タダの友達だから…」

「そう。でも、俺の知らない恭子を知っているんだよなぁ…」

「何か、嬉しい!淳ちゃんが、私に嫉妬してくれるなんて!」

「こら。大人をからかうな」
淳也が、私のオデコを軽く小突いた。


私は、舌を出して笑った。



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