だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
静かに、玄関のドアを開け中に入る。


部屋の電気は、コウコウと付いていた。


缶ビールの空き缶が散乱していた。


壁に掛けてあった風景画のガラスが、割れて落ちていた。


… これか …

飲みかけのビールが、零れて絵とガラスに浸っていた。

私はその様子を見ながら、涙が溢れた。


― こんなハズじゃ無かった ―


壊れたガラスを、片付けた。


… イタッ …


ガラスの破片で、指を切った。

みるみる内に、真っ赤な血が溢れ出した。


ポタポタ落ちる血と涙が、一緒に交じり合う。


風景画に滲む血と涙は、新しい風景画に変わった。



― こんなハズじゃ無かった ―



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