魔王さま100分の1
ふりをして、しゃきっと。
「では?冬の間だけ、こっちに寝泊りする許可をどうにかもらうのはどうでしょう?」
「なにがでは?だ。7日よりも滞在が長くなっているだろう」
「せっかく夜祭で毒がまわったようなので、言えるだけ言ってみようかと」
「くそう、おまえはいつも手強いな」
「女の子がくそうとか言わないでください」
「私は魔王だからいいんだ」
「それで真面目な話、冬の間のことを検討してもらえませんか?」
「真面目な話だったのか?」
「勢いで魔王さまにうんと言ってもらえれば、重大事項に発展するので大真面目です」
「不許可だ、許さん」
「許してもらえれば、冬の通いが楽になるのですが……」
「そんな理由かっ」