だって好きなんだもん!(Melty Kiss バレンタインver.)
谷田陸の手がそっと伸びてくる。
私よりもずっと冷たくなっているその手を、ぎゅっと握る。

東野は、コンビニの駐車場に車を止めた。

振り向きざま、スプレーをわたしたち二人に遠慮なく浴びせる。

……何、これ……

徐々に意識が遠のいていく。

「ちょっと待っててね。
そうそう、この車こわぁいおじさんに見張られているから、降りると殺されちゃうかもよ。ま、もっとも動けないとは思うけどね~」

じゃ、と。
東野が車から降りていく。

今よ。お兄ちゃんに、電話かけなきゃ。


そう思ったのに。
もう、身体は1ミリも自由に動かない。

そして。
世界は急速に暗転していった。



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