だって好きなんだもん!(Melty Kiss バレンタインver.)
「違うのっ。
ねぇ、清水って子供居る?」

「いいえ、生憎まだ独身なんですよ」

「え、パパも独身だよ?」

わたしの言葉に清水は苦笑を漏らす。

「確かに、紫馬の頭(かしら)も独身ですね」

紫馬の頭。
そう、パパは今年の4月。晴れて若頭補佐から若頭へと昇格した……らしい。
わたしはあんまり組のこと知らないから、よく分からないんだけど。

皆のパパに対する敬意がぐっとあがったことだけは、見ていてよく分かった。
それは、不思議な気分でもあったのだけれど。

「でしょ?
まぁいいや。じゃあ、もし清水に子供が居たとして、よ。
何歳まで添い寝する?」

清水は目を丸くする。
正直、答えなんて思いつかないに違いない。
のに、わたしがあまりにも目を逸らさないので、耳の後ろをかきながら目を逸らして答える。

「……小学校に上がるまで、ですかねぇ」

……え?

意外な言葉に目が点になる。
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