だって好きなんだもん!(Melty Kiss バレンタインver.)
ふわり、と。
清水が口許に笑いを浮かべる。

「だって、考えてみてください、都さん。
紫馬さんに添い寝して欲しいですか?」

……え。

今度はわたしが言葉を失う番だ。

「どうです?」

……う。
さすが、パパの学生時代からの友人だけあって、よく分かってるわね。
清水が、ゆっくりとコーヒーを飲んでいる。

彼がカップをソーサーに置くのを見届けてから、仕方なく言葉を吐く。

「絶対にイヤっ」

「でしょう?」

嬉しそうに笑ってる。
くうう。

仕方ない。
本当のこと、言うしかないわね、ここは。

「だぁってあの人、『お医者さんごっこしようか?』って人のパジャマ脱がしにかかるのよ?本物の医者のクセに!!
清水はそんなことしないわよね?」

今度は清水が呆気に取られる番よ。
っていうか、彼、大きな手のひらで顔を覆っちゃった。

頭痛い、って、全身で語っているご様子。
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