らぶ米でぃ!

「あれは、実の娘よりカワイイみたいだな?」

と八十八。


ふん!


自分だけは別格とか思ってる顔の八十八に

「八十八よりもカワイイんじゃない?」

と言い返したところに


「八十八、店番すまなかったな。

バイト代はずむからな。」


中から父の声


「いいよ、父さん。

気にしないでよ。

足、大事にして!」


中に向かって言う八十八。


思ってもいないくせに

そんなこと


「八十八、中に入ってあなたもお茶にしましょう。」


母の呼ぶ声



「舞子のこと忘れてんじゃない?」


嫌味な八十八



「あ、舞ちゃんお店お願いね!」


最悪っ!

どんな親だっつーの!



「まだ根に持ってるんじゃないの?」

何を?


「米屋がオシャレじゃないって言ったことだよ。」

うそ・・・マジで?


八十八の指摘に

「どうりでお弁当のおかずが少ない気が・・・」


深刻そうな顔で言う私に


「バカ舞子、ジョーダンだよ。」


私の頭をクシャっとして笑って中に入って行った八十八



お父さんもお母さんもホントに気にしてないのかな?



『米屋は、オシャレじゃない』・・・一度口にした言葉 

 

「言うんじゃなかった・・・」


後悔してないわけじゃない。



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