白雪姫を襲った実母と白雪姫の争い
その灰は白雪姫の寝室の近くの草原に積もっていった。
やがて月日は過ぎて行き実母の灰が全て散らされきってしまった次の日の朝のこと。
白雪姫はお付きの者を引き連れて、散歩の途中に実母の灰が積もった場所へ来た。

「 まぁ随分積もったわね。 」
といってその灰を冷やかな目で眺めていると、
白雪姫の顔に冷たいものがぽつりとあたった。

「 ぁら? 」

そう言って手を差し出し顔を上げると、今まで雲ひとつ無い綺麗な
青空だったはずなのにもう既に黒い雨雲が白雪姫の頭上を覆っていた。

「 そろそろ中へ入った方が良さそうね。
残念だわ、せっかくお母様とお話が出来ると思ったのに。」
と言ってひと笑いするとそそくさとその場を立ち去ってしまった。
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