Requiem.
君のために






傷つけて

傷ついて


癒されて

気付かず失って




夕日が浮かんだ
あの不思議な海の風景を

君はまだ記憶の中に
しまってくれてますか?



隣で笑う僕と
触れ合う指先も一緒に…





優しくなれた君の隣

優しくなれなかった時に
ふと思い出したりしてる




伝えられない想いなら
忘れてしまった方がいいと

泣いた夜もあった



打ち明けられない想いだから


忘れられない

忘れちゃいけない



今は確かにそう思う




冷たい風の隙間から

君の笑顔を探した日は

もう戻れぬ過去なら


失くした何かを

取り戻すよりも


言葉にならない
君への想い弾ませて


空高く飛んでいきたい




雪に胸を弾ませる
子どもみたいな君のために

真っ白な羽根を
君の上に降らせてあげたい





傍で手を繋ぐことも
今は許されないのなら……



僕が身を削る事で

せめて

少しでも君の寂しさ

埋められたらいいなと願う――








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