透明図
黒い設計図
ピシッ!

校庭に入ると、いきなり背中を叩かれた。

つい何事なのかと思わず勢いよく振り返ってしまった。

そこには、日頃からよく見知った顔があって、きつい目で私を睨んでいた。

サキだった。

私も、何も言わずサキの背中を叩いてやった。

ピシッ!

サキは、わざとらしく痛そうによろけたが、姿勢を直してまた私の背中を叩いた。

それを私が同じように、よろけながら何も言わず叩き返す。
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