生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


 陽さんはそれを見て、一瞬目を見開き華さんを抱き寄せる。

「無神経だったな」

「ホントにっ。無神経過ぎる……」

 ぎゅうっと華さんも陽さんの背中に手を回し抱きついた。

 あのー……私、忘れてません?

 逆に落ち着いてきたのはいいんですけど、やっぱり二人って恋人同士ですよね。

 邪魔しちゃ悪いのは分かってるんですけど。

 壁に手をついてゆっくりと脚に力を入れて見ると………立てるっ。

「……あっ。立てるかも……」

 ちゃんと脚に力が入るし、運んでもらわなくても大丈夫そう。

「千紗ちゃん歩ける?」

 陽さんから離れて立ち上がった華さんが支えてくれる。

 そのまま、壁に手をついてリビングまで向かい、無事にソファーまでたどり着いた。

「冷たいのが飲みたいよねぇ……。オレンジジュースならあるけど、いい?」

 私が「はい」と返事をしたのを見て、華さんはにっこりと微笑んだ。

 華さんがコップにオレンジジュースを注ぐ間に、陽さんがコーヒーの香りとともに一人掛けのソファーに座った。


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