生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
「あたしも同じような経験があるって言ったじゃん?だから車で通った時、一瞬だけ千紗ちゃんの恐怖感を感じる顔を見て『助けなきゃ』って思った」
私が佐野といたところは、道が細く軽自動車さえギリギリ通れないくらい。
その曲がる前の道なら、二車線の道路なんだけど。
車で通るスピードで顔まで見えたのはすごい気がする。
「珍しく助手席に座った華がいきなり『止めてっ!!』って叫んだ時は驚いた」
「……あたしね。高校生の時、最後までヤられちゃって。だから、そういうの許せなくてさ」
「そうだったんですか……」
だからさっき、陽さんと華さんは抱きしめ合ってたのかしら?
私を助けたから、思い出したくない過去を思い出してしまったから……。
「なんかすみません。嫌なことを思い出させてしまって……」
「やだやだ。そういうつもりで言ったんじゃないんだから。今一番辛いのは千紗ちゃんでしょ」
私は曖昧に笑うことしか出来なくて、視線を落とした。