生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


 もう一度待ち受け画面に戻ると留守番電話が10件。

 そのうちのひとつに。

『千紗っ。どうして嘘ついたの?!悪いけど、緊急事態だったからたっちゃんにざっくり話した。とりあえず、電話に出て!』

 ざっくり話した、って……え?

 ちょっと待って。

 私は、タツキが先に帰ったのを見て、雄太郎や二人に『タツキと帰るから』と嘘をついてひとりで帰っていた。

 なのに、その嘘がバレてる。

 っていうことは、私が帰った後、先に帰ったと思っていたタツキが生徒会室に戻って来たってこと?

「岩佐啓輔知ってるか?」

 不意に陽さんに話し掛けられたっていうのもあるんだけど、啓輔の名前が出てきたことにも驚いて顔を上げた。

 知ってるもなにも幼なじみですけど。

「……はい。知ってます」

「仲良い?」

「まあ、そこそこですけど」

「とりあえず、見ず知らずの俺らより知り合いがいたほうがいいだろ?まだ、家には帰りたくないだろうし」

「ねぇ、陽。ケイちゃんに来てもらえば?千紗ちゃん、呼んでもいい?」

 なるべくなら呼んでほしくないけれど、さっき知り合ったこの二人にこれ以上迷惑をかけたくない。

 その思いでこくりと頷くと、それを見た陽さんは携帯を取り出した。


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