生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


 ◆◆◆

 玄関のドアが開く音で目を覚ました。

 まだぼやける目を擦りながら体を起こし、体温計を掴む。

 手のひらを額にあて体温を確認してみると、だいぶ下がった様子。

 完治まではいかないが、幸い今日は金曜日。
 土日しっかり休めば治るだろう。

 カチャ、と小さな音と共にタツキが顔を覗かせる。

「起こしちゃった?」

「ううん」

「風邪は?大丈夫?」

「うん」

「ち、さ?」

「ご飯食べてお風呂入ってきて」

「……はい」

 はぁー。夢、じゃないのよね……。

 ホントに、夢であってほしい。
 今日から、タツキと先生と生徒の関係だなんて……。

 “先生と生徒の禁断の愛”

 何よ。マンガとかドラマの世界だけじゃないの?
 現実にあるなんて、ありえないわよ。

 短くて一年間。

 そう。私が無事卒業できるまでの間、バレないと思うか?

 無理よ、絶対。
 そんな自信ないわよ……。

 カチャと音とタツキが入ってきた。


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