生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
「俺が、今まで通り塾で働いてたらって考えたんだ。
俺と千紗は、真逆の生活ですれ違うよ、きっと」
「そうだけど……」
「俺はさ、千紗のこと愛してる。だから、すれ違いでぎくしゃくしたくない。分かる?」
「分かるわよ。私だって、今の生活のままだと会話も減って誤解とか生じると思うわ。
でも……、先生と生徒にならなくちゃいけない理由が分からない」
「まずは、俺の生活パターンを変える必要があったんだ。だから最近、昼間の仕事を探した。
でも、なかなか見つからなくてさ……」
「うん。それで?」
「そしたら、塾長が七瀬(ななせ)校長から『長谷川君をうちの学校に』って言われたらしくって。
昼間の仕事も見つかる様子もないし、塾長から頼まれたのもあるんだけどね」
「何よ、その『まぁ、いいか』みたいな理由。
だいたい、昼間の仕事見つけるとかも聞いてない……。
……そんなに、私に話したくなかった?」
「違うよ、千紗。
ただ、単純に驚かせたかったていうのもあるけど、話す暇なんてなかっただろ?」
「あ……」
「ほらね。今みたいにまともに話したのも久しぶりなんだから」
「……ごめんなさい」
「別に千紗が悪いってわけじゃないでしょ?俺も充分悪いんだから。
千紗は寂しいと思ったから、この前甘えたでしょ。だけど、俺は昨日まで気づいてやれなかった」
「だけど……」
「風邪引いて弱ってるのかな?いつもの千紗じゃないよ」
風邪で弱ってるのもある。
だけど、風邪とか関係なく普通の状態だったとしても、たぶん不安。
膝を抱えている腕に力を入れ、不安を追い出そうとする。
それでも、不安は増すばかり。