生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜
見つけた消臭剤は、どれもトイレ用。
「なんでこんなにトイレ用があるのよ」
「最後の村上の陰謀かもな」
「………あり得るわね」
結局、部屋用の消臭剤は見つからないまま、隣の生徒会室が静かになった。
先輩方が帰ったのか、とドアに耳をあて様子を伺う。
ドア越しに聞こえるのは、タツキと雄太郎の声のみ。
ゆっくりとドアノブを回し「帰った?」と聞くと、雄太郎が死にそうな顔をして「うん。今さっき」と力なく言った。
「タク、帰ったって」
準備室にいるタクに声をかけ、生徒会に戻りすぐ窓を開けた。
「千紗、寒いよ〜」
「仕方ないでしょ?消臭剤がトイレ用しかないんだから」
ぶるぶると震える雄太郎に、私の膝掛けを渡す。
タクもタクで、鼻をつまみA4サイズのファイルで扇いでいる。
「あー、臭い」
「さ〜む〜い」
「タク、閉めていいかしら?」
「あぁ」
「雄太郎、あの先輩方は何の用だったの?」
全開に開けた窓をひとつひとつ閉めながら聞くと、雄太郎はタツキを指差した。