【短集・ホラー】白紙の小説
『3日前、中学生の男子生徒が刃物で母親の体を切断し、森に埋めたとの情報がありました』
テレビの中、女の人が深刻そうに話している。
『中学生の子供が、ここまで残虐な事件を犯すとは…物騒な世の中ですね』
男の人が言った。
中学生…
僕と、
少ししか変わらない。
その時、お母さんが立ち上がって後ろを振り返った。
マズいと思った時には、もう遅かった。
「黙ってテレビを見るなんて、最低よ。
あなたなんか死んでしまえばいいのに」
そう言って、
僕の頭を壁に何度も
殴りつけた
頭から血が出て、意識が朦朧とした
「私が帰ってくるまで変なこと、しないで頂戴ね」
そう言ってお母さんは、バッグを持って家を出ていった。
血が止まらない。
ドアが閉まり、お母さんが家を離れたのを確認すると、僕は動き出した。
自分の部屋…つまり物置の扉を開ける。
3日前の新聞を探ると、僕は新聞を捲り始めた。
…………あった
"中学生男子生徒
母親を殺害
残虐な事件の真相"
大きな見出しを発見し、僕はそれを読み始めた。