お嬢様と執事さん
「あぁ、天音は初めてだよな…宝探しっていうのは、二人一組になって、理事長が隠した宝を探すんだ。その宝なんだが……」
そこで凱君が言葉を濁した。チラッと千里先生を見ている。
「ん?今回のお宝は、無報酬で次の学年に上がれるチケットだよ♪」
「「マジ!?」」
未来と薫が声を揃え、目をキランッと輝かせた。
「え?それってどういうこと?」
「つまり、一年学校に来なくても、自動的に2年になれるってこと」
紗依ちゃんが淡々と説明してくれた。
ってか、そんなのアリなの?いいのか、こんなんで………
隣を見ると連さんも特に驚いた様子は見れない。