緋色の奇跡
Ⅴ:燈のともる場所
「よーし!給水所はっけーん♪」


それぞれの店にあった水なんてすぐになくなっていく

避難所で食料を配られる時に、水分も一緒にとったりするけれど、常に歩き続けている分持ち歩き出来る水分が欲しくなる


「何か汲むもの欲しいね……」


持っていたペットボトルも、結構な感じになってきている事訳で………

長い給水所への列を見ながら、私たちはどうしようかと頭を悩ませる


「ちょっと、お兄さんたち」


突然聴こえた男性の声に後ろを振り返ると、そこにいたのは1人の初老の男性

2人して不思議そうに首を傾げると、彼はニッコリと笑いかけてきた

その笑顔は、彼の内面的な人の良さを示しているように思えた


「これ使うかい?」


そう言って彼が差し出したのは、ペットボトルだった


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