からんころん
「いいっじゃーん、しけてたってつまんないでしょ!」
「1人でしゃべりすぎなんだよー、実果子ちゃんたじたじじゃねぇか」
「そんなことないですよ、賑やかでいいじゃないですか」
「でしょー!実果ちゃんわかってるぅ」
それからも千夏はしゃべり続けた。
「ただいま浜田ー!きゃー、実果子ちゃん泳ごう!」
現地に着くなり千夏は車から飛び降りた。
「あ、待って…ああっ」
実果子も慌てて降りようとしたら、足が引っかかって転けそうになった。
晴紀が素早く支えた。
「すみません…」
「慌てなくていいよ。…あいつ、テンション高すぎだな」
晴紀は千夏のはしゃぎっぷりが、少し気になった。
「実果ちゃん、ヒトデがいた!ほらっ」
千夏はヒトデを実果子に投げた。
「ギャアア!やだっもう…」
「きゃはははは…」
ただ楽しかった。
…幸せだった。
今まで色々躓いた実果子だけど…