Secret Romance*
オムライスも食べ終わり、私は無言でうつ向いていた。
「お待たせしました。
食後のお飲み物です。」
そこへ、ウエイトレスが近づいて来る。
盆に乗せたコーヒーとココアを順番にテーブルに置いて去って行った。
「はい、玉木ちゃん」
「…何よ、それ」
「ココア」
――…?
新田から渡される…
その中身は茶色の飲みもの…
――…わ、美味しそう…
じゃ、なくて!
「何で私に渡すの?」
それ頼んだのあんたじゃん。
「だって玉木ちゃん…
実は甘いの好きでしょ?」
――…!
「…は?何言ってんの?」
「それなのに、見栄なんて張って、ブラックなんて飲んじゃってさ」
――…!
新田が言ってるのは間違いない…
今朝のカフェでの話だ。
「好きなのよ、苦いのが!」
なんて、見苦しい抵抗をしてみる。
「本当に玉木ちゃんは…
どうして変なとこ意地張るのかな…」
それだけ言うと新田は、何も言わずに私にココアを差し出した。