君色 **空色**
少し釈然としない気がするが、そこは大人の女性の意見に従う事にする


『にしても、いつの間に??』


考えて思い当たる節は……

学校の教卓の中!?

不意に思いだした先ほどの状況に、私の顔に熱が帯びるのを感じていく


「陽菜ねぇちゃん、しんどいの??顔赤いよ??」

「え!?あ、えーっと……大丈夫、大丈夫!!」


「何でもないよ、ありがとね」と言いながら亮太くんの頭を撫でる私を、ミラー越しに見て、綾那さんはほほ笑んでいる

まるで私がどうして赤くなっているのか見透かされているよう

いや、実際見透かされているのかもしれない

その事に再び気恥ずかしさを感じながら、私は亮太くんとの会話に思考を集中させていった


< 187 / 292 >

この作品をシェア

pagetop