君色 **空色**
『可愛い!!』と思いながら、私は「うん、良いよ!」と満面の笑みで亮太くんに答えた


「あのね、陽菜ねぇちゃん、さっきから動くたびに、ポッケがチャランって音がするの!何の音??」

「チャラン?」


亮太くんの言葉に私は両方のポケットに手を突っ込んでみる

そうするとそこから出てきたのは、コインが4枚


「お金??」


先に言っておくが、私はポケットに小銭を入れて出かけるような、その辺にいるオヤジの様な事はしない

となると残る可能性は……


「岩崎くんたち……お金良いって言ったのに」


私の言葉に、綾那さんは何か問題が発生したと思ったらしく「どうしたの?」と尋ねた

そんな綾那さんに一部始終を話し終えると、彼女は苦笑しながら私に言葉をかけた


「それ、受け取っといてあげてね。じゃないと、男子たちが可哀そうだわ」

「そ、そうですか……」


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