君色 **空色**
「なぁ、あの黒いパーカーってさ……岩崎くん?」

「え?どれ??」
「違うくない??」


私の問いにトモちゃんとユゥちゃんの2人はそう答える


「そうかな?似てる気がするんだけど……」

「陽菜ちゃん、そんなに会いたいん??」
「なっ!別にそんなんちゃうけど!!」


私が慌てて言うと、逆効果だったらしく「まーまー照れずに」なんて言われてしまう


「だからちゃう!!ちゃうって!!!」


そうやって私が悪あがきをしている間に、電車は乗り換える駅に到着した

電車の扉が開き、ゆっくりホームに降り立つと、先ほどの黒パーカーの人が目についた

その顔を見て、私は「やっぱ、岩崎くんや……」と呟く


「あ、ほんまやなぁ。さすが愛の力!!」
「だからちゃう~!!」


一生懸命に否定すればするほど、私と彼がネタにされるのは分かってはいる

だけれども、反射的に私はそう否定しまうのだった


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