紺碧の地図
「行きましょ、ララ」
「うん」
ニーナに手を引かれたまま、私は歩き出した。
そのすぐ後ろを、レキが「相変わらず読めねぇなー、ゼンのやつ」とブツブツ言いながらついてきた。
…何だろう?
何か、嫌な予感がする。
よくわからない不安を抱えたまま、私は新たな船に乗り込んだ。
◆◆◆
「………すごい」
私は目の前の光景を見て、思わず声を漏らした。
辺り一面に広がる、砂漠。
どこを見渡しても、足元の砂以外何も見当たらない。
海ばかりを見てきた私にとって、この光景は何だか新鮮だった。
…ただ、この暑さだけは辛い。
「気持ちいいーっ」
隣で、ニーナが大きく伸びをする。
「海の上以外を走るなんて、わくわくするわよね」
瞳を輝かせながら、ニーナは空を仰いだ。