命の価値
「おじゃましまぁーす。」
龍が軽く挨拶をするが家には誰もいない。
「今誰もいないよー?」
そう言ってクスッと笑う。
龍は「早く言えよー。」と言いながら笑っていた。
「部屋散らかってるから!」
そう言って、龍を部屋に招き入れる。
…掃除は昔から苦手。
「…大丈夫、俺の部屋よりは遥かに綺麗だ!」
こんな下らない会話が、大好きだった。
「何か飲むー?
やっぱ酒?」
あたしたちは中学生。
法に触れる行為だとは解ってる。
それでも、止められなかった。
「チューハイある?
あったらちょうだい。」
「ないわけないじゃん!」
笑いながらチューハイを手渡し、あたしもチューハイを飲む。
あたしは俗に言う、社会のクズってやつだ。