魔王に忠義を
そこへ。

「そこまでだ」

アイシャと狩猟者、両者の間を寸断するように、俺はチェーンソーブレードの刃を振り下ろした。

「……っ」

「……!」

両者の鼻先へ振り下ろされる刃。

さすがに動きが止まる。

「メシを食ったらすぐに消える…余所者が目障りなのはわかるが、少々我慢してもらえるか」

「…ちっ」

狩猟者は腰が引けた事を隠すように、舌打ちをして引き下がった。

「……」

黙って近くのテーブルにつく俺。

「もう少しスマートに助けられないもんかしら」

アイシャが向かいに座って悪態をついた。

やっと休息がとれる。

そう思ったのも束の間。

「食事中の所、失礼する!」

災難はまだ終わっていなかった。

見覚えのある軍服姿の連中が酒場に入ってくる。

「我々はライスト国降魔師護衛団・ガーディアンだ。先程ファイアル最南端の封印の地で、秘密結社による魔王復活の儀式が行われていると通報を受け、この街を中継基地にするべくやって来た!」

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