弁護士シリーズ作品短編集『格好いい奴等』
『あの書類はお前が仕上げたんだろう?解りやすくて観易いからな!』
俺はそう言うと…
〔僕も報告書などを制作してる時に自分で思ってたんですが他の先生達の意見も聞きたくて…〕
そう言った白鷺に…
『お前さ…。もうちょっと自信を持てばいいのに…』
俺は白鷺に言った。
〔自信ですか…。〕
溜め息を吐きながら言う白鷺に…
『そうだよ。新人だって言ってもちゃんとした弁護士だろ?おかしい…怪しい…と思ったら直ぐに調査に入るのが当たり前の話だろう?他の奴の意見も聞くのは確かに一理あるけど自分が担当ならまず先に動くだろ?』
俺はそう言った。
『弁護士たる者。先に何を優先するんだよ?』
俺が聞くと。
〔弁護士たる者。まず先に被害者の話を聞いてそれを統合してその供述を元に調べる。虚偽などが無いか?調べる…。ですね。〕
白鷺はそう言った。
『じゃ別に俺達の意見を聞く事も言う事も無いだろう?違うか?』
俺は白鷺にそう言った。
〔………………。〕
白鷺は黙ったままだった。
『まっ大丈夫だよ!小野が直ぐに調べて来るから。協議はそれからでいいんじゃ無いか?』
俺は白鷺に向かってそう言った。