アビリク
「へぇ…まあ、なんとかなりますよ。」

俺はソファーに座り直し、欠伸をした。くすりと、隣から笑い声。

「楽観的だね、海斗。」

火音だ。

「だってさ、その副作用が何なのか分かろうが分からまいがどうしようもねぇし。」

そう返す俺に、先生も笑う。

「ふふっ。頼もしいわ。
後、アビリクには名前がつくのよ。

私は“かまいたち”
火音と芽音は“アダムとイヴ”
竜充は“サラマンダー”

貴方は…どうなのかしらね?」

名前…?

「え、そういうのって先生達が決めるんじゃないんですか?」

「きょうにでもおつげがくるんじゃないかなぁ〜。」

と、竜充は独り言のように言い、俺に笑いかけた。

それは、本当に75歳なのかと不思議になるくらい無邪気な笑顔だった。

お告げねぇ…。
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