心 ―ハジマリノウタ―




「リオの報告でも、

工場のドレイを壊したとき、

流れた血の色は、白ではなく、

赤っぽかったと」




「それじゃあ、辻褄はあう…」




深刻な顔を見合わせた

リヴィアとロックは頷くと、

私のほうを向いた。




「ユア、工場のこと、

あたし達にもっと教えて欲しい。

あたし達は力不足だ。

だから、情報が必要なんだ」




「はい。

私ができることならば」




ロックとリヴィアは頷いた。


そして、ロックは席をたった。


しかし、すぐに帰ってきた。


戻ってきたとき、彼の手には、服があった。




「ユア、君の服だよ。

サイズが合うか分からないけど、

あわなかったら言ってくれ。


さあ、そのドレスが重いなら、

早速着替えてくると良い」





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