World of Game
忙しい中でも、小夜は密かに準備を進めていた。
準備といっても旅行ではないので荷造りをする訳ではない。
ひたすらにST-LUNAのシステム分解のシュミレーション。
それから帰って来られない時に備えた―――遺書。
ただこれには苦労し、書いては消し、書いては消すの繰り返し。
時には槙が部屋に入ってきた時に見られそうになることもあった。
頑張ってごまかしたもののその時の小夜の態度は怪しかったに違いない。
ごまかすことに限界を感じ始め、小夜は一人ため息をついた。
「ん?どうした?」
目の前にいた緋翆が顔を上げた。
二人はクラスの文化祭実行委員のため、一緒に学校に残って書類を作っている最中だった。
「ううん。何でも」
「そうか?」

