職場内恋愛
横目で奈々をチラチラ見ながら運転する俺。
時々交じ合う視線に照れる。
ただ奈々はほとんど窓の外の流れ行く景色を見ていて。
滅多に俺のほうを向いてはくれない。
照れてんのかなぁ…
なんて思うと心ん中がこそばゆくなる。
『夕飯、レストランでいい?』
「あ、はい。全然!!」
話しかければ返してくれる。
なぜかそんな当たり前のことにひどく、安心していた。
『はい、到着』
学校から車で30分ほど行ったところにレストランがある。
そう値段が高いワケでもなく、入りやすい店だ。
車から降りた奈々に手を差し出す。
奈々はその手を見て、嬉しそうな顔をする。
だが、一瞬。
ほんの一瞬だけ、俯いた瞬間悲しそうな顔になった。
俺の…気のせいだろうか?