職場内恋愛
「藤堂先生、いつも通りを必死で装うとしてる。
分かるでしょ?奈々ちゃんにも。
みんなは気づいてないかもしれない。
でも、知ってるあたしからすれば藤堂先生の変化はよく分かる。
奈々ちゃん…昨日、どんな伝え方したの?
ちゃんと…思ってること、伝えた?」
真の表情はいつになく、真剣で。
やっぱり、目を逸らしてしまう。
「真…学校が終わってからゆっくり話そう。
今は授業中だから…言えない」
そう言うと真はゆっくり頷いた。
全部、真の言う通りだ。
優作さんはいつもと違う。
眼鏡をかけてるのはきっと、目が充血してるから。
多分…私のせいでたくさんの涙を流したんだろう。
涼さんは別れたことを知っているのか心配そうな視線を私と優作さんに送ってくる。
いろんな人に…迷惑かけてるんだな、私。
もちろん真も例外じゃない。
別れという選択肢は間違っていたんだろうか…