職場内恋愛




『にしても、真はなんでも知ってんな』


涼は笑い終えるとそう呟く。




『ん。だな』


ビックリした、それが本音だった。

だって奈々があそこまで京地に話してるとは思ってなかったから。


と、言っても俺はアイツに美優の話をしているのだけど。



『けど、良かったじゃん。

別れたのはお前のせいじゃないんだって』


涼はふぅ~とタバコの煙を吐き出す。



『バカじゃねぇーの』

俺はふっと笑う。



『ああ言うのが普通だろーが。

俺はフラれた張本人なんだぞ?


俺が原因でもあなたが原因です、なんて言えるワケないだろ。

相変わらず単純だな、お前』


涼は俺の言葉を聞いて露骨に機嫌を悪くする。







< 118 / 425 >

この作品をシェア

pagetop