職場内恋愛
「でも」
京地は言葉を続ける。
「でも、違うって知った。
学校で振舞ってるようなそんな、冷酷な人じゃないんだ、そう思った。
実はすごくいい人なんだな、って。」
京地は笑う
「ただ1つ
これはあたしが言えるようなことじゃないかもしれない
だから軽く受け流してもらっていいから。」
俺は頷く。
「今日の話、奈々ちゃんにするべきだと思う
奈々ちゃんなら受け止めてくれると思うよ。
むしろ、美優さんのために幸せになろう、そう言ってくれると思う。
こんなこと10歳以上も年下の
しかも生徒に言われる筋合いと思うけど。
うん、じゃああたしはそろそろ引き上げます」
京地はそう言って出て行った。
残ったのは涼と俺
なんだか空気が気まずい。
京地…いいタイミングで出て行きやがったな。
まったく、あの腹黒生徒は困った野郎だ。